フランスの食生活

フランス国旗

 
    
〜西洋料理を代表するフランス料理の歴史〜

  フォアグラを食べること、牛や山羊の乳からチーズを作ること、ブドウを発酵させてワインを作ること、さらにそのワインから酢を作ること、雄鶏を去勢して旨い肉を得る方法、捕獲した獲物の肉は熟成(フザンダージュ)させたほうが旨いという考え方、香辛料やハーブを薬用や消臭に使う方法など今日のフランス料理の技法や考え方等は、食を自国の文化として誇るフランスよりも遥かに早く、古代ローマですでに行われていたそうです。古代ローマ時代から発達したイタリアの高級料理がフランスに伝わり、現在のような格調ある料理の基礎をつくったといわれています。                                                                                                   
 16世紀のフランス人は、パンや果物はほとんど食べず、肉が多く、特にパイやパテが多かったようです。

〜フランス料理の確立〜

  17世紀に果実や野菜が豊富に栽培されるようになったため、フランス料理の内容が豊富になっていきました。この時代にルーを入れることや、ブイヨンを煮詰めた濃厚なスープを作ることも始められました。

   ルイ14世の後継者であるルイ15世は、美食家でした。ルイ十四世の時代には食事専用の部屋を設けるという習慣が無かったのですが、ルイ十五世の時代には食事室が設けられ、食事をショーやセレモニーとしてではなく、生活の中の楽しみのひとつとしてとらえていました。朝は、コーヒーかココアのような簡単 なもので始まり、一日のもっとも重要な食事は夜食でした。ルイ十五世の時代は、「食べられるだけの量をおいしく食べる」という、今日のフランス料理の確立の時代でもありました。

   ルイ15世のときの摂政の、ドルレアンやレジャンヌ等の名前が、コンソメ、ソース、付け合せ、卵、魚、鶉料理にも残っています。フランス料理の黄金時代はフランス革命後、貴族の館や王侯たちのお抱え料理人が一市民としてパリの街でレストランを開業するようになった18世紀末から19世紀にかけてでした。彼らは次第に一般の材料で上手に作ることに目覚め、今日のように普及していったのです。

〜ナイフ・フォークはいつ頃から?〜

  オードブル、魚料理、肉料理、デザートといったメニュー構成で一人前ずつ皿に盛られてサーヴィスされる「ロシア式サーヴィス」が定着したのは18世紀に入ってからです。それまでは、全部の料理が一度に食卓に並べられ、肉や魚は大皿盛りの塊を切り分けて食べるというような感じだったので、調理用ナイフが食卓に置かれ、料理を切り分けていました。やがて、自分専用のナイフを持って食卓に座るようになり、横に座っている女性に切り取ってやるのがいい男の証でもあったようです。切り分けたものはすべて手で食べ、スープやソースのようなものはパンに浸し、汚れた手はテーブルクロスやナプキンで拭うというようなかたちでした。したがって、食卓におけるマナーでもっとも大切なのは、手を清潔にすることでした。後に、フォークやスプーンが料理そのもののサーヴィスの違いによって、使われるようになりました

〜フランスといったらパン、お菓子!!〜
 
  パンとお菓子を語るのに、フランスははずせません。
  オーストリアの皇女マリーアントワネットがフランスに菓子やパンを持ち込みました。そして、お菓子は、イタリアのメディチ家のカトリーヌ姫がアンリU世に嫁ぐときに連れてきた菓子職人たちがフランスに持ち込んだものでした。そして、土壌としてのフランスを見たときにも、この国の食文化の発展がうなずけるような気がします。小麦がよく出来る土壌を持っているため、粉の味を楽しめるパンなど、種類も豊富にあります。フランス人ほどパンを食べる国民は いないかもしれません。

  フランスパンは同じ生地を使っているのに成形の違いで名前が変わり、味わいまで変わってしまいます。食感の違いなども充分に計算され、食事にあうように食べ分けられているようです。もちろん、フランスパンだけでなく、クロワッサンやブリオッシュなどの、バターがたっぷりと入った「エビノワズリー」 は、朝食にコーヒーや紅茶と一緒に食る・・・などという食べ分け方もあります。

〜フランスの食生活〜   


朝:家を出る時間が家族それぞれバラバラなので、食事も各自自分で勝手にとります。冷凍したバゲット(フランスパン)をオーブンで暖め、バターとジャムを付けて食べています。それから、セレアル(コーンフレーク)。朝食は1年中変わりません。飲み物は、大きなカフェオレ・ボールでカフェオレを飲みます。

昼:一番多いのは、サンドイッチを買って、公園か学校の休憩室で食べるパターン。サンドイッチにもいくつか種類がありますが、日本の白い食パンはほとんど見掛けません。もっともポピュラーなのはバゲットにハム、チキン、ツナ、野菜、チーズなどをはさんだもの。他に、柔らかいパン(インドのチャパテいみたいなもの)に肉類、海老などをはさみ、マヨネーズで味付けしたスエーデン風サンドイッチや、少し香辛料がきいているギリシャ・アラブ系のサンドイッチなどが人気があるようです。飲み物は、ミネラルウォーターを常に持ち歩いています。缶ジュースの自動販売機は、地下鉄ホームにはありますが、街中にはありません。

夜:家族一緒に食べます。前菜のサラダが出ることもありますが、前菜のないときも多いです。メインで一番多いのはイタリアン。もちろん牛ステーキやチキンが出ることもあるし、時には珍しいもの(エスカルゴ、フォアグラ、クスクスなど)が出ることもあります。メインが終わると、必ずフロマージュ(チーズ)を食べます。チーズは必ず2〜3種類でます。面白いのは、前菜とメインは同じ皿で食べても、チーズだけは必ず皿を替えることです。フランスには350種類のチーズがあるといわれていますが、食事における位置付けもそれだけ重要なようです。

 こうしてフランスの食生活を見てみると、他の国の食事も取り入れられてはいますが、フランスに伝わる古くからの食事の仕方、食べ物といったものを重視した食生活であるのではないかと思いますが、全体的に見て、主に肉料理が多く、野菜・魚料理が少ないように感じられました。

 

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