第6学年1組  社会科学習指導案

2 校 時

6年1組教室

                              指導者 天内 純一

                                (社会科専科)

┌──┬──────────────────────────────────┐
│提案│ 社会的判断力を育成をするため,「もし・・・ならば」と歴史上の出来事│
│  │を仮想した単元構成をする。                     │
└──┴──────────────────────────────────┘



1.単元名 織田信長と天下統一

       

2.指導にあたって

 (1) 子どもたちにとって,天下統一の単元は,他の単元より興味・関心が高い。この
単元に登場する織田信長・豊臣秀吉・徳川家康について,その名前を聞いたことがあるか
らである。また,3人の生い立ちや戦いの様子などについて,ある程度の知識を既に持っ
ている子もいる。そのため,学習にあたって次のような問題点もある。第一に十分な知識
を持っている子にとっては,新しい発見がなく意欲がわかない。第二にたくさんの知識を
持っている子が大活躍することによって,その他の子が発言する機会が少なくなり逆に意
欲が薄れる。これらの問題点を解決するためには,新たな視点から歴史を見つめ直させて
みる方法が効果的ではないかと考える。既に持っている知識を生かし,さらに資料を収集
して問題解決に取り組ませるという点で,仮想の歴史を考えさせることは効果的であると
考える。



 (2) 本単元のおもな学習のねらいは,織田・豊臣・徳川による天下統一などについて
調べて戦国の世の中が次第に統一されていく様子を理解することである。歴史事象として
は3人の武将の人物像の他に,関連する出来事としてキリスト教や鉄砲の伝来,検地・刀
狩などがある。

 単元の構成としては,織田信長を中心人物として取り上げる。天下統一への道筋と方
向性を示したのは織田信長であり,戦国大名割拠の時代を生きぬく先見性と行動力を持っ
ていた。まず織田信長の人物像と事績に迫る。信長は今川義元との戦いに勝ち,戦国大名
として全国に名を轟かせ,次第に領地を広げて天下統一を狙うに到る。また,古いしきた
りに捉われず常に新しい考え方を導入した。長篠の戦いにおける鉄砲の使用などはその典
型である。

 信長の力が強かったわけを探っていくことによって,この時代の様子が捉えられる。
また,織田信長との関連で,豊臣秀吉・徳川家康の人物像や事績について学習を進めるの
が効果的であると考えた。



(3) 子どもの学習意欲を高め,社会的判断力を育成するため,次のような指導の手だ
てをとることにした。

(1)「織田信長が鉄砲を使わなかったなら」という仮想をもとに学習を進める。

(2)仮想に対する自分の考えを明確にさせることによって,話し合いへの主体的な参加
を促し,同時に調べ学習への意欲付けを図る。

(3)一単元一サイクルで単元の構成をする。豊臣秀吉・徳川家康の学習については,
「織田信長がいなかったら」という仮想をもとに自分の考えを明確にして調べ学習に取
り組むようにさせる。

(4)調べたことをもとに自分の考えを主張する場合,どのような手だてをとれば相手を
納得させられるのか考えさせ,資料を効果的に利用した発表をさせる。

(5)調べたことをもとに討論した結果,自分の意思がどのように決定したのか,一人一
人の個性を生かした表現方法を工夫させる。



3.単元のねらい

o織田信長,豊臣秀吉,徳川家康の3人によって天下の統一がなされたことを,織田
信長を中心に調べ,3人の人物像や関連する出来事について理解する。

o「もし・・・ならば」という仮想歴史に取り組み,地図,年表をはじめ各種の資料
を効果的に活用して,自分の意思を決定することができる。

4.単元の構想 

∧     ┌───────────────────────────┐
問     │織田信長の領地が30年間で大きく変わったことに気づき,│
題     │織田信長の戦い方や政治・性格などについて調べる。安土・│
に     │桃山時代の学習について展望を持つ。          │
気     └──────────────┬────────────┘
づ     ┏━━━━━━━━━━━━━━┷━━━━━━━━━━━━┓ 
く     ┃ 「もし・・・ならば」で歴史を考えてみよう。     ┃
∨     ┗━━━━━━━━━━━━━━┯━━━━━━━━━━━━┛
        ┌────────────┼────────┐ 
∧∧┌─────┴─────┐┌─────┴───┐┌───┴─────┐
選根│織田信長は,長篠の戦い││豊臣秀吉は織田信長││徳川家康は織田信長│
択拠│で大量の鉄砲を使わなか││がいなかったら天下││がいなかったら江戸│
肢を│ったら領土を大きく広げ││を統一できただろう││幕府を開けただろう│
決明│ることができただろうか││か?       ││か?       │
定確├───────────┤├─────────┤├─────────┤
・に│・鉄砲がなければ無理 ││・できない    ││・できない    │
主す│・なくてもできた    ││・できた     ││・できた     │
張る└───────────┘└─────┬───┘└─────────┘

整     ┌──────────────┴────────────┐
理     │自分の主張の根拠を明確にするため,資料をもとに調べ学習│
∨∨    │に取り組む。                     │
      └──────────────┬────────────┘

      ┌──────────────┴────────────┐
<最終判断> │ 織田信長を中心に,                 │
<表現>   │ o戦国時代や安土・桃山時代のできごと        │
      │ o「もし・・・ならば」という仮想歴史        │
      │ について,自分の考えをもとに表現活動をする。    │
      └───────────────────────────┘



┌─┬─────────────────┬───────────────┬─┐
│ │  子 ど も の 活 動    │   教 師 の か か わ り  │時│
├─┼─────────────────┼───────────────┼─┤
│問│(1)織田信長のはじめの支配地と30年 o広さの違いが明確にわかるよう│ │
│題│後の支配地では,広さに大きな違いが│ にOHPなどを利用し,視覚的│ │
│に│あることに気づき,その背景を探る。│ に捉えることができるようにす│ │
│気│ ・今川義元との戦い(桶狭間の戦い)│ る。           │ │
│づ│ ・将軍足利義昭の利用と追放   │               │1│
│く│ ・長篠の戦いと鉄砲       │               │ │
│ │ ・寺院打破とキリスト教の保護  │               │ │
│ │ ・商業の保護          │               │ │
│選│ ・性格など           │               │ │
│択├─────────────────┼───────────────┼─┤
│肢│(2)織田信長は,鉄砲を大量に使った │o織田信長について,学級のとも│ │
│を│ 戦いをしなければ領地を大きく広げ│ だちが持ち寄った資料なども調│ │
│決│ ることができなかったかを調べ,自│ べれるよう,学習形態を工夫す│ │
│定│ 分の立場をはっきりさせる。   │ る。            │1│
│・│o鉄砲がなければ無理       │o自分の立場がみんなにわかるよ│ │
│主│o鉄砲がなくてもできただろう   │ うにするためにアンサーチェッ│ │
│張│                 │ カーを利用させる。     │ │
│整├─────────────────┼───────────────┼─┤
│理│(3)2つの立場から意見を主張しあい │o自分の主張が他の人によくわか│1│
│・│ 自分の考えを確立する。     │るよう資料提示を工夫させる。│本時│
│根├─────────────────┼───────────────┼─┤
│拠│(4)豊臣秀吉について調べ,2つの立場から│o独創的な主張でも根拠があれば│ │
│を│ 意見を主張し合い,自分の考えを確│ 認め合うという態度で討論させ│1│
│明│ 立する。            │ る。            │ │
│確├─────────────────┼───────────────┼─┤
│に│(5)徳川家康について調べ,2つの立場から│o想像力をはたらかせることの楽│ │
│す│ 意見を主張し合い,自分の考えを │ しさと大切さを討論の中で気づ│1│
│る│ 確立する。           │ かせる。          │ │
├─┼─────────────────┼───────────────┼─┤
│表│(6)自分の考えをもとに、新聞・絵本づくり│o一人一人の最終的な判断を大事│ │
│現│ や逆転日本史のPRなどの表現活動│ にし,自分の考えがよく表れる│1│
│ │ をする。            │ ような方法を工夫させる。  │ │
└─┴─────────────────┴───────────────┴─┘

5.本時の学習(3/6)

(1)題材名 鉄砲と織田信長

(2)ねらい 「織田信長が鉄砲を使わなかった場合」について,2つの立場に分かれて

,調べたことをもとに話し合い,織田信長の陣仏像やや関連する出来事についての理解

を深める。

(3)展開

┌──────────────────┬──────────────────┐
│    子 供 の 活 動      │   教 師 の か か わ り   │
├──────────────────┼──────────────────┤
│1.自分の立場をはっきりさせて,「織│o発表者の主張がよくわかるようにする│
│ 田信長が鉄砲を使わなかったらどうな│ ため,前時に根拠として挙げられてい│
│ ったか」ということについて話し合う│ たことを簡単な一覧表にしておく。 │
│                  │                  │
│┌────────────────┐┌─────────────────┐│
││ 領地を広げることができなかった││  領地を広げることができた   ││
│├────────────────┤├─────────────────┤│
││・長篠の戦いは鉄砲による勝利  ││・性格が厳しいので戦いには強い。 ││
││・当時武田軍は強かった。    ││・桶狭間の戦いのような作戦を考える││
││・長篠の戦いの前の織田と武田の ││・商業に力を入れるから勢力が強まる││
││ 領地や戦力の比較。      ││・新しもの好きだから,鉄砲をつかわ││
││・織田信長は鉄砲の使い方が独特 ││ なかったら他のものを工夫しただろ││
││ であった。          ││ う。              ││
││                ││・キリスト教を保護したから外国の力││
││                ││ を借りるだろう。        ││
│└────────────────┘└─────────────────┘│
│                  │                  │
│2.一回目の話し合いの結果,学級の │・アンサーチェッカーで自分の立場を表│
│みんなの立場に変化があった確かめる。│ 明させているが,場合によっては机の│
│                  │ 移動させ,立場がより明確にわかるよ│
│                  │ うにさせる。           │
│4.二回目の話し合いをし,自分の立場│・必要によってグループなどで自由討論│
│ を確立する。           │ する場を設定する。        │
└──────────────────┴──────────────────┘

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