「ワープロは日常使っていて時々Webページも見る」というような人を想定してホームページ(Web文書)の特徴をまとめてみました。Web文書の作成もワープロ文書の作成も操作自体はたいした違いはありません。事実、最近はワープロソフトでWeb文書も作成できるようになっています。ではその違いはどこにあるのか、少し考えてみましょう。
ワープロの文書は全体が「ひと続きのまとまり」になっています。これに対し、Web文書は一般に複数のWebページがリンクされてひとつのまとまりとなります(ハイパーテキスト)。通常は核となるページ(トップページ)を作り、そこから他のページにリンクします。閲覧者は、トップページを見て他のページも見るかどうかを判断しますから、トップページはわかりやすく魅力的な内容にします。
![]() |
![]() |
| ワープロ文書 | Web文書 |
ワープロ文書はパソコンで作成して印刷するわけですが、Web文書はパソコンで作成して、Webサーバに転送して公開します。 インターネットに接続されたパソコンのWebブラウザを操作すると(例えばリンク箇所のクリック操作)、Webサーバに転送要求し、Webサーバは公開されたWeb文書の内容を送信します。内容を更新する場合も、パソコンのWeb文書を修正し、Webサーバに転送して更新します。
![]() ワープロ文書を作成し印刷 |
![]() Web文書を作成し公開→Webブラウザで閲覧 |
ワープロ文書は、紙に印刷することを想定して作られ、大抵は文書を作った人が印刷します。最近は他の人から受け取った文書ファイルを印刷することもありますが、その場合も、文書を作った人が意図したとおりに印刷されます。これに対して、Webページはもっぱらブラウザ(閲覧ソフト)で見ます。ディスプレイいっぱいにWebページを表示することもあれば、小さなウィンドウに表示することもあります。Webページを作る場合はそのことを考える必要があります。レイアウトを工夫したつもりでも、見る人によって変な表示になってしまうことがありますから、空白(スペース)を使って表示位置を調整することは避け、左寄せ・中央・右寄せの機能を使うようにします。
ワープロ文書は、印刷して誰かに渡すなどすれば、それで目的を達したことになります。ところが、Web文書はサーバに置かれ、サーバから削除しない限りいつまでも公開され続けます。公開した本人がそのことを忘れてしまっているということすら珍しいことではありません。もちろん、数年前に作ったページでも、その内容が有効ならばそれはそれでよいのですが、「広報」の役割を担うようなページは、常に「新鮮な情報」を提供する、つまり適当な頻度でページを更新することが重要です。
といっても、更新の頻度には限りがあり、更新を忘れることもあるわけですから、見る人が鮮度を判断できるように、「すべてのWebページに更新日を掲載」しておきます。また、ページの記載内容に責任を持つという意味で、作成者に関する情報(連絡先)を記載します。ただし、最近はメールアドレスを記載すると他の意図で利用されてしまうこともあるので注意しないといけません。
上に示したように、典型的なWeb文書の用い方はWebサーバで広く公開する方法です(下図(1))。
他に、LAN上のファイルサーバに置いて共同利用する方法があります(下図(2))。例えば、児童生徒の個人情報が掲載された「ホームページ版学級新聞」などは、この方法で校内限定公開にすると良いでしょう。また、このような簡易な方法ではなく、インターネット技術をLANに適用した「イントラネット」が用いられることもあります。
Web文書は必ず公開するというわけではありません。「リンク集」のように、自分が利用するためのWebページを作って、パソコンに置いておくという使い方もあります(下図(3))。
![]() (1) Webサーバに置いてインターネットで公開 URLは「http://www...」 |
![]() (2) ファイルサーバに置いてLANで共同利用 URLは「file://F:\....」 (F:はLAN上のネットワークドライブ) |
![]() (3) パソコン単体での利用 URLは「file://C:\....」 (C:はパソコン内のハードディスク) |
(1)のようにWeb文書をWebサーバに置いて広く公開する場合でも、「.htaccess」というファイルを用いて公開範囲を限定することもできますが、詳細は省きます。
前にも書きましたが、ワープロ文書は、印刷して誰かに渡すなどするわけですから、「誰にどのように見てもらうか」を自ずと意識して作ることになります。これに対し、Webページは、道路にポスターを張り出すようなもので、不特定の人の目に触れます。このため、いくつか注意すべき点があります。その他、前に書いたことと重複する箇所もありますが、Webページの内容に関して重要と思われることを以下にまとめてみました。
Webページを閲覧する場合、多くは「上から下」にページを辿ります。つまり、そこから先を見るかどうかをトップページで判断されることになるので、トップページ(index.htmなど)をわかりやすく魅力的な内容にすることが重要です。
Webページに更新日を記載しておけば、情報の鮮度を読者が判断することができます。また、Webページの内容に責任を持つという意味で作成者の情報を記載しておきます。これらは、記載方法を決めてページを作成する際の習慣にするとよいでしょう。
Web文書は「みなさん見てくださいね」という気持ちを込めて作ることが多いものです。ところが、「Webページを公開したが反響がない」という話をしばしば耳にします。
不特定の読者と言ってはみても、「こういう人にこう見てもらいたい」という狙いをはっきりさせることが重要です。学校のWebページであれば、「子ども自身に見てもらいたい」「子どもの親に見てもらいたい」「受験生に見てもらいたい」「卒業生に見てもらいたい」等々。また、他校との交流を行っているような場合は、「交流している学校の子ども達に見てもらいたい」ということもあるでしょう。場合によっては、「オンライン作品展」のように、実際に見てもらうことに加えて、子ども自身の動機づけを狙いとすることもあるかもしれません。
企業のトップページでは、「企業情報」「株主・投資家の方へ」「採用情報」「製品案内」のように目的別にリンクが明示されていて、閲覧者が目的のページにすぐにたどり着けるように工夫されています。これらを参考にするといいでしょう。
読者を想定することが重要である一方で、「予想しなかった人が予想しなかった目的で見る」ことも考えられます。特に個人情報の掲載など、プライバシーには十分注意する必要があります。写真は、顔が正面を向いているものは避けたり、解像度を落として顔や名札が特定できないようにしたりします。モザイク加工をするといささか不自然になってしまいます。
インターネットに公開されている内容を流用したり、本などの著作物をスキャナで読み込んで公開したりすると著作権を侵害する違法行為となってしまいます。
以上のように、Webで公開するためには注意を払わなければならないことが多く煩わしいと思われるかもしれませんが、その効果はおそらく想像する以上の可能性を秘めていると思います。
例えば「教材を開発してWebで公開する」ということを考えてみると、すぐに思い浮かぶのは「完成した教材を共同利用する効果」ということになるのでしょうが、そればかりではありません。公開するとさまざまな意見が寄せられ、改良を加えて更に洗練されたものになっていくのです。もしかしたら、その教材を使った新しい指導方法を提案してくれる人も現れるかもしれません。
また、学校での利用に限ってみても、「学校紹介」にとどまらず、プレゼンテーション教材、インタラクティブな学習教材、学校間交流や国際交流、総合的な学習、調べ学習、作品発表などでの動機づけ、教師相互の交流と教材研究など、さまざまな可能性があります。
一方的にWebの情報を収集し利用するだけでなく、十分な注意を払いながら情報を積極的に発信し、それらのバランスをとりたいものです。
Webページを学外に公開するためには、総合情報処理センターに「計算機利用申請書(教員用・学生用)」の手続きが必要です。メールを利用するための手続きと共通ですから、メールを利用している方は既にWebページを公開できる状態にあります。Webページを公開するには、Webサーバの特定の場所に公開したいファイルを転送します。
Webページのファイルを置く場所(フォルダ)は電算化推進委員会に申告し、作ってもらってください。ユーザIDがXXXの方には
HTMLファイルを転送するには、Windows用のFFFTP, Macintosh用のFETCHなどのFTPソフトを使います。
教育用システムでは、情報教育演習室や自主学習室の教育用サテライト端末を使って、簡単にWebページを公開できるようになっています。例えば、Wドライブの中にindex.htmというファイルを置けば、次のURLで公開されます(h11p9999はユーザID)。URL中の「~」を忘れないでください。
研究室のパソコンから教育用パソコンのWドライブにHTMLファイルを転送することもできます(転送は学内からのみ)。この場合はWindows用のFFFTP, Macintosh用のFETCHなどのFTPソフトを使います。転送先は以下の場所です(h11p9999はユーザID)。