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太陽と地球の模型を操作しながら学習できる天文教育教材の開発に関する研究
長谷川文子(04P1161)

概要

 中学校理科第2分野「地球と宇宙」という単元は、直接の観察や実験が困難な事象もあり、生徒の理解度が低いことが指摘されている。現在では模型とコンピュータ教材を併用して観察・実験を行うという授業も見られるが、別々に学習している感が強く、両者の内容が不一致ではないかと思われる例も少なくない。また、コンピュータ教材は開発が進み、様々な内容が盛り込まれているソフトも増えたが、パソコンの前でマウスとキーボードを操作するという固定された学習スタイルからなかなか抜け出すことができない。本研究ではこのような問題へのアプローチとして、太陽と地球の模型を操作してシミュレータソフトへの入力を行うという新しい教材を製作し、操作方法、システム構成、授業の例示についてそれぞれまとめた。この教材は、小単元「地球から見た天体の動き」の指導の際に活用することを想定して製作したものであり、生徒に「太陽系を外側から眺める視点」と「地球上からの視点」を関連付けて捉えることを期待するものである。製作の過程で、完全に理解させることができると断言するまでには至らなかったものの、視点のつながりを意識させることは可能になるのではないかと感じられた。また、学習のまとめや外での観察が都合よくできない場合に、本教材を有効に活用させることができるのではないかと思われる。実物を操作して入力する教材は、理科教材に限らず様々なものが開発されつつあり、新しい学習支援の手立てとして、今後も研究が進められることが予想される。

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koyama@hirosaki-u.ac.jp